MARUHOPPEの日記

お笑いと平和を愛する日本人のしょうもない出来事

山本文緒を偲ぶ

山本文緒が亡くなったという。慌てて本棚の本を集めたが、もっと持ってる。

落花流水」「絶対泣かない」「プラナリア」「群青の夜の羽毛布」「あなたには帰る家がある」は持っていたと思うんだけど、見つからなかった。

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少女小説出身だからなのか、男性主人公になると、実はすごいイケメンとかいい奴とか、ちょっと浮世離れしたような男性を描く。一方で、女性は見た目は大人しいけど意地悪で自己中心的で、やはりどこかトラウマがあつて病んでおり、まあリアリティがある。主人公が必ずしもいい人でなく屈折している小説を読んだのは、私の中では彼女が初めてだった。エッセイを見てると割とご本人の性格と近そうに感じる。それでも読ませるのは、彼女の筆の力だろう。

私が最初に彼女の小説を読んだのは「恋愛中毒」だった。主人公は付き合った男性に振り回されているようで、実はかなりヤバイ女性だったという持っていき方が絶妙で、たしかに面白かった。そこから直木賞を取った「プラナリア」とか「シュガーレス・ラヴ」とかも読み出した。どれもちょっと怖くなる感じだった。一番怖いのは人間だな。

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それから彼女はうつ病になったようで、しばらくお休みしたと思ったら「再婚生活」という日記みたいなのを出した。その後も作品を、ポツポツとでも出していたようなのに。膵臓癌だったとは。ぽっちゃりした人だったので、癌になっているとは思わなかった。まだ50代だったのに。

ああ、数少ない私の読む作家の本がまたなくなった。残念です。ご冥福を祈ります。

 

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雨が上がり、今朝は晴れる。空が洗われたよう。しかし寒くなってきた。朝から会議、会議の日。夜はzoom飲み会。私はカルピスだけど。

今日の東京都の感染者は41人。